2006年09月13日

「八卦の空」連載十五(+5)回目 青木朋

久しぶりに「八卦の空」の所感を書きましょう。
しばらく書いていなかったのは、読んでいないわけではなく色々あって書くことが出来なかったからなのです。忙しくなって余裕がなかったのが一番の理由かな。二番目は、東方朔に関して生半可な気分で垂れ流す気分になれなかったから。というわけ。

さて、長かった巫炎篇(仮)が終了し、ひと月のお休みを挟んで、今月のミステリーボニータ10月号。
今回は既に懐かしい感じもする、読み切りタイプ。「青木朋はやっぱり勇者だった!」ってお話だよ☆ミ


あるときから都に現れた謎の術士・張公は、神女を喚び降ろし託宣を得る術で人心を得ておりました。
しかし、卜占の名手として名高い管公明こと管ちゃんは、美しい神女も生身の人間であり、張公のわざも仙術・呪術に非ず奇術の類であることを見抜きます。
「よくあること」なのか、はたまた「其れも其れを信じる人心も世の常」とでも思うのか。管ちゃんは些かの不安をあらわすのみ。
ですが、自称弟子の朱姫ちゃんはそんなペテンを放ってはおけません。管ちゃん玄龍共々隠れていた幕裏から、思わず信者達も集う廟内に飛び出してしまいますが……

今回のビックリは、孌童だという陸采美の登場です。
孌童には「少年の男娼」の注釈がありますが、重要キャラの背景にこれでOKが出るミスボクオリティには一ファンとして頭が下がる思いです。
ちっちゃい子も読む教育的配慮が必要な要素か否かは判断つきませんが、中国文化の一つとしては是非是非おさえておきたい要素であります。「断袖」という麗しい故事も残っている古代中国でーすーしー。
古典作品では、「痴婆子伝」の盈郎とか孌童って言ってイイのかしら。「金瓶梅」の琴童って、山田風太郎のオリジナルだったけ??


江戸でも芳町(葭町)なんて陰間街がありましたからねえ。
魏の洛陽にもそんなんあったかしら? 坊主……はまださほど居ないでしょうから、やっぱ貴族の趣味用かしらー。
お江戸なら町人文化の発達余波を受けて、有閑お内儀が少年域を脱した男娼をお買上げってのがありそうですが、采美くんは確かにつぶしがきかないなあ(^◇^;)
ああ、何か自分が張公レベルの下衆に思えてきたので、もう自粛します。


ところで、采美采薇の誤植かと思い込みしてしまいましたが、采美でいーんですね。


それと、ちょっと自分でも整理がつかなくなってきたので今までの連載の流れと小芙蓉城で書いた感想の一覧を纏めてみました。

各記事のタイトルで「連載○回目」と言っているのは、2005年4月号以降の、シリーズ名「八卦の空」が付いてから「連載○回目」という意味です。その前にも五回の読み切り掲載があって、これは既に「八卦の空」連載一~三回目までと共にコミックス一巻に纏められています。



  「八卦の空」連載十四回目  (巫炎篇) ミステリーボニータ2006年8月号掲載
  「八卦の空」連載十三回目  (巫炎篇) ミステリーボニータ2006年7月号掲載
  「八卦の空」連載十二回目  (巫炎篇) ミステリーボニータ2006年6月号掲載
  「八卦の空」連載十一回目  (巫炎篇) ミステリーボニータ2006年5月号掲載
  「八卦の空」連載十回目  (巫炎篇) ミステリーボニータ2006年4月号掲載
  「八卦の空」連載九回目  (巫炎篇) ミステリーボニータ2006年3月号掲載
  「八卦の空」連載八回目  (橙々恋恋) ミステリーボニータ2006年2月号掲載
  「八卦の空」連載七回目  (愛憎不二) ミステリーボニータ2005年12月号掲載
  「八卦の空」連載六回目  (玄亀救母) ミステリーボニータ2005年11月号掲載
  「八卦の空」連載五回目  (見鬼得朋) ミステリーボニータ2005年10月号掲載
  「八卦の空」連載四回目  (県庁之怪) ミステリーボニータ2005年9月号掲載
[壱]「八卦の空」連載三回目 《洛陽の龍〈後編〉》 ミステリーボニータ2005年6月号掲載
[壱]「八卦の空」連載二回目 《洛陽の龍〈中編〉》 ミステリーボニータ2005年5月号掲載
[壱]「八卦の空」連載一回目 《洛陽の龍〈前編〉》 ミステリーボニータ2005年4月号掲載


[壱]「宝鼎の哭声」(「花咲く変幻記」名義で掲載) ミステリーボニータ2005年1月号
[壱]「劉朱姫」(「花咲く変幻記」名義で掲載) ミステリーボニータ2004年12号
[壱]「妓女と幽鬼」(「花咲く変幻記」名義で掲載) ミステリーボニータ2004年11月号
[壱]「玉縁」 ミステリーボニータ9月号
[壱]「恋火」 ミステリーボニータ2004年8月号



四回目以降は、どんなお話だったか思い出すのに冰児が勝手に副題を付けてしまいました。()付きです。
もちろん、今月にでる二巻ではちゃんとしたものが付けられる筈ですが、便宜上ということでご勘弁を。
二巻は近日発売。
一巻よりも分厚くなるということで、きりの良いところまで収録されると良いですね。

comments

ご無沙汰しております。青木です。
なんだかあまり顔を出すのもウザイかとも思いますが、、、
(RSSに登録しておりましたところ、ブログがバージョンアップされて以降うまく働いていなかったようで、たくさんのエントリーに今気付きました。)
冰児さんのお付けになった仮題に感激しました。編集部の「分かりやすく」指示がなければ、このままお借りしたいくらいです。とくに(玄亀救母)がツボでした。
この采美の回は、自分としては出来がかなりまずくて読み返せないでいるのですが、孌童というネタと采美は生かしたい、、、、と自分がクールダウンするのを待っているところです。冰児さんの記事になんだか励まされました。ありがとうございます!
追記:西門慶のお稚児さん、第34回に出てくるのは書童という名です。(山田風太郎先生の琴児は未読で知りませんです。。。)拝

  • 2006年09月29日 01:17

青木さん、シュラバ脱出お疲れ様でございます~。
そして、こちらこそご無沙汰であります。

まず最初に、RSSリーダに登録ありがとう&ごめんなさい。
http://furong.mabinogion.net/weblog/2006/08/rss10.html
に一応書いたんですが、RSS1,0の配信が現在のブログにデフォルト機能でなかったものですから、やめちゃいました(*'ω`)テヘ
手書きで設定できないものではないんですが……ゴニョめんどくさゴニョ。
RSS2,0かATOM1,0で再登録して頂ければ幸いでございます(._.)

上の記事はコミックスでちゃんとサブタイが付きましたので、どーしたもんかと思っていました……
お褒めにあずかりまして舞い上がっちゃいますね。うふふ。
(玄亀救母)は我ながらなかなか!と自画自賛でした。
ただ、今回ツレに「救母」のココロを説いたところピンと来ないようでしたので、一般的には判りにくいでしょーねえ(^◇^;)
他のはちょっとお目汚し、失礼~いたしました。

采美くんはどちらかで何方かが仰ってましたが、玄龍くんとの対比で魅力の相乗効果がありそなキャラと思います。
手足の発育の割に、意外とまだ子供なのかなー?
童乩の素質アリ!とかの設定だったら、ハナヂ吹きそうですよ(何を勝手に)
朱姫ちゃんとの絡みも面白そうだし、間をおいての再登場に期待しております。
でも……実のところ、孌童ネタを出してきた青木さんの勇者の業には興味津々で、いつかどこかで裏というか制作秘話を伺ってみたいもんでーす。


それから不勉強なもので、実はあてくし『金瓶梅』きちんと読んでいませんのです。
そーですか、本家に出てくるのは書童というのですね。御指南感謝!
本文で書いた「琴児って、山田風太郎のオリジナルだったけ??」というのは、お恥ずかしながら「琴童」の書き間違いでした(本文訂正いたしました)。
氏の作品で「妖異金瓶梅」という連作シリーズの一篇に「美女と美童」というものがありまして、そこに琴童・画童という美少年が登場してます。
なるほど、書童と並べての山風らしいお遊びだったんですねえ。
「妖異金瓶梅」は名作と評判で、私もとても好きな話なのです。機会がありましたらぜひご一読して下さいまし。

そして最後になりますが、ご来訪はいつも嬉しい限りでございます。
なんか……ココはすこぶる来訪者のないサイトなので……自業自得ですが……

  • 冰児
  • 2006年09月30日 23:10