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2005年11月09日
『狐啾記―月夜のふたり』UP
嬉野秋彦さんの『狐啾記―月夜のふたり』の読書メモをアップしました。嬉野秋彦といえば、今から十年ほど前の1994年に集英社スーパーファンタジー文庫が主宰するファンタジーロマン大賞の第3回で受賞し、受賞作『皓月に白き虎の啼く』でデビューした中華物期待の新人でした──少なくとも私はそう思っていたものでした。
というのも、その当時に中華物で名前が挙がっていたのは田中芳樹を別格として除いてしまうと、ほとんどが女性だったのです。男性作家でも勿論、中華物を書いている人はいましたが、彼らはどちらかというと歴史IFやシミュレーション、戦記物の手遊びに中華物を書いているといった印象でした。史実は題材として調べるけれども、古典の中国小説は一部の物を除いてそれほど読んじゃあいないといった感じ。
そんな中で『西遊記』以外の神魔小説も読んでいるように見える嬉野作品は、期待の新星だったんですよね。あの頃はまだジャンプで藤崎封神もはじまってなかった筈。(時代の例えであって、嬉野作品にナタや楊センが出てくる訳ではございません。西王母や泰山府君は出てくるけど)
でも彼は、いつしかそういうものを書かなくなって、萌えとかドタバタが満載そうなライトノベルまっしぐらな世界へ突っ走っていってしまった……デビューしたレーベルも休刊になってしまった。
そんな風であったので暫し記憶の奥底に沈んでいたわけなんですが、最近また、史実描写に拘らないスタイルで書かれた中華ファンタジーを見直したいところがあって、読み返してみました。
投稿者: 冰児
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